前回、ホテルマンを例に話を書きましたが、こう言った話はホテルに限らず色々な所でも起こりうる話である。聴覚障がいをもつ友人が某有名百貨店に買い物に出向いた時の話である。
友人は大の買い物好き。
色々店内を見て回り、商品について聞きたい事があったので近くにいた店員にアピールしたのだという。
すると店員は友人のジェスチャーに気付き、近寄ってくると親切に声を掛けてくる(実際に声は聞こえてはいないのだが。唇の動きなどで大体の事はわかる)。
しかし友人が聴覚障がい者である事に気付くと、店員は動揺したのか『少々お待ち下さい』的なジャスチャーをし、慌てて他の店員を探しにその場を離れ、もう1人の店員を呼んできたのだという。
そう、手話のできる店員を呼んできたのである。
障がい者にも対応したサービスが提供できるよう、手話を勉強した店員がいるなんて、さすが有名百貨店!ですよ。
でも次の瞬間、ハプニングが…。
手話が通じない。
店員の手話がおかしいのだろうか?
いや逆である、友人は手話が出来ないのだ。
皆さんは、聴覚障がいの方は全員手話が出来るとお思いではないであろうか?
実は以前は私もそう。全員とは言わないまでも大半は使えるのだろうなんて…。
しかし現実は違う。
ろう者(聾者)、難聴者、中途失聴者を含めると聴覚障がい者は600万人もいるといわれる中で、手話の普及率はなんと15%にも満たないといった状況もあるのです。
でも、そんな時どうすれば??
簡単
慌てず、『筆談で宜しいですか?』(紙に文字を書く様にジャスチャー)や、そのまま声を出して話す方法『口話で宜しいですか?』
(口をパクパクするようなジェスチャー)と一言、聞いてみるといいのです。
それだけでも、他の店員を呼んで来なくても、サービスやサポートは十分果たせるんですよね。
簡単な事なのに、思い込みで行動したり、慌てたりすると、本来必要なサポートが見えなくなってしまう事ってよくあると思います。
もちろん百貨店のサービスの姿勢は素晴らしいと思います。
友人も驚きながらも感心していました。
でも、もう一歩相手の立場に立ったサポートって意外と簡単なのかも知れませんね。
余談ですが…
『手話』といっても、世界各国違いますし、万国共通の言語ではありません。
日本においても聴覚障がい者教育の現場などでは、『手話』にも幾つかの方法があったり、『口話』といって唇の動きで相手の言葉を理解する手法などもあり、コミュニケーションの方法も統一されているわけではないのです。その為、なかなか普及しにくい状況にあるのが現状かもしれません。
そんな中、携帯メールなどの普及は、聴覚障がい者の新たなコミュニケーションツールとして非常に革新的な効果をもたらしている事も忘れてはならない大きな出来事の一つなんですよね。
確かに…納得。
